あかね 茜 ::: 染めと薬効

あかね
浄血・保温・体全体の活性化

万葉集にも詠まれる薬草。昔は、赤ちゃんの産着や、女性の腰巻きに用いられていました。

  紅(くれない)の  濃染(こぞめ)めの衣(ころも)を  下に着ば
      人の見らくに にほひ出でむかも    (万葉集二八二八番歌)

訳/あなたを想って、濃紅の下着を着ていたら、
      ほかの人にこの恋心がわかってしまうかしら

アカネ/茜(アカネ科)

日本、朝鮮、中国、台湾に広く自生している多年草のつる性の草です。 その根を陰干すると、黄色がかった赤色になり、茜根(アカネコン)茜草(アカネソウ)と称して、 漢方では、通経・浄血・解熱・強壮薬として使われます。また昔から緋色の染料として使われています。 また、ヨーロッパには別種のセイヨウアカネがあり、腎臓結石・膀胱結石の薬として使われています。